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自分の命運を思うより「笑顔のため」いかに友を励ますか・・・2008年8月3日 名字の言   

2008年 08月 03日

 日蓮大聖人は、流罪地・佐渡から生還された。その歴史的事実を知りつつ、今日の私たちは「佐渡御書」を拝読する。しかし、迫害の余波にさらされ、絶望の淵に沈む門下にとって、流罪5カ月後に届いた同書は、想像を絶する驚き・喜びだったに違いない

 当時、佐渡流罪は絶体絶命の処断であった。生還の事例はまれである。室町期、能役者の世阿弥が、かろうじて帰還を果たしたという。が、余生は、つまびらかになっていない

 流罪の地で、大聖人の胸中にあったのは「法華経の行者」としての大確信もさることながら、何より安否が偲ばれる門下の「顔」であったろう。――いかに彼らを励ますか。希望を送るか

 「鉄は炎打てば剣となる賢聖は罵詈して試みるなるべし」「師子王の如くなる心をもてる者必ず仏になるべし例せば日蓮が如し」等の御文が、どれほど門下の勇気を奮い起こしたことだろう。自分の命運を思うより、ひたすら友のために! そのとき初めて、自らの命の深みも見えてくる。それが人生の真実ではなかろうか

 この夏――わが胸に、友の「顔」は何人浮かぶか。きょうを真摯に生きるのは、単に自分のためではない。友の笑顔のためである。そこに、己心の力も限りなくわく。(栄)

2008年8月3日 名字の言 聖教新聞

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