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異論が出された時、どのような行動を取るかで、結果は大きく異なってくる・・・2009年7月14日 名字の言   

2009年 07月 14日

創価学会 仏壇 大唱堂ブログ
2009年7月14日 名字の言 聖教新聞

 「閑さや岩にしみ入蝉の声」。芭蕉の名句が似合う季節だ。かつて、ここに詠まれたセミは何かとの論争があった。句の生まれた山形県が故郷の詩人・斎藤茂吉は、アブラゼミを主張。一方、夏目漱石研究の第一人者・小宮豊隆は、ニイニイゼミだと反駁を加えてきた

 茂吉が、同句の詠まれた時期に合わせ、現地に鳴くセミを調査したのは、79年前の7月だった。結果、軍配はニイニイゼミに。調査が進むほど、主張が崩れゆく劣勢に、生来、負けず嫌いの茂吉が、あぶら汗をかいたかは定かでないが、潔く兜を脱いで認識を改めた姿は、ほほ笑ましくもある

 異論が出された時、どのような行動を取るかで、結果は大きく異なってくる。いたずらに自説に固執することなく、互いに打ち合うことで、自他共の進歩の道が開かれるのではないだろうか

 「知の巨人」と一目置かれた歴史学者のトインビー博士は、自身の学説に寄せられた反論にも、誠実な思索、検討を重ねたという。そして、誤りがあれば修正し、それを「再考察」の成果としてまとめ、大著『歴史の研究』の第12巻として発刊した

 この柔軟にして、たくましい錬磨の姿勢こそが大事であろう。鍛えの夏の到来!――常に切磋琢磨の心を忘れまい。(城)

2009年7月14日 名字の言 聖教新聞

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