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生命力が弱くなると自分のことしか考えられなくなる・・・2007年2月22日 名字の言   

2007年 02月 22日

江戸末期、大黒屋光太夫の船が嵐に遭う。洋上を漂流すること8カ月、たどり着いたのは、はるかアリューシャン列島であった▼厳冬の地。こらえ性がなく気弱な者は、次々と倒れていく。板子をかじっても、なお生きようとする執念がない限り、命を永らえることはできなかった……。作家・井上靖は『おろしや国酔夢譚』の中で描く▼生き延びる条件を、作家はもう一つ挙げている。それは「感動できる心」だ。夕焼けの美しさに見とれ、ロシアの街に流れる鐘の音に聴きほれる。豊かな感受性と、ある種のたくましい心の余裕。それも人生には欠かせまい▼池田名誉会長の『若き日の日記』には、天地自然を愛でる記述が、しばしば見られる。例えば1957年(昭和32年)、29歳の新春、一日の激闘を終えての帰路の感懐――。「静かな途に、清月に名曲、名吟の、惜する念いあり」「嫦娥(月に住む仙女。月の異称)の光……無限の、静寂あり。小さな、貧しき、暖かなわが家を、黄金の光で、照らす」▼作家と名誉会長の往復書簡『四季の雁書』には“生命力が弱くなると自分のことしか考えられなくなる”との考察も。激闘の日々なればこそ、祈りを根本に、はずむ命で前進を! 春の鼓動に感動しつつ――。(栄)

2007年2月22日 名字の言 聖教新聞

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