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人は皆平等。人を蔑み「壁」や「さかい目」を設ける心こそ卑しい・・・2007年4月25日 名字の言   

2007年 04月 25日

 一昨年の4月25日、人間国宝・小林ハルさんがなくなった。享年105歳。1900年、新潟県に生まれたハルさんは、生後すぐに失明。5歳の時、盲目の女性旅芸人である瞽女の修業にだされた▼瞽女たちは、三味線を手に、乗り物に乗らず歩く。かすかに目の見える仲間を先導に、人跡途絶えた山奥、急な崖、豪雪の中を、来る日も来る日も歩く。ハルさんは延べ50万キロを歩いた。地球10周以上だ▼冷たい差別にさらされたハルさんだが、人に分け隔てなく温かく接した。「目のみえるもんは、壁の向こうが分からない。目のみえんもんは、壁がなくてずっとつながってる」とハルさんは言う(下重暁子『鋼の女』)▼水上勉さんの小説『はなれ瞽女おりん』にも、差別的な態度をとる憲兵に食い下がる瞽女の姿が描かれる。「世の中に、いったいどげなさかい目があるのかわかりませぬ」▼人は皆平等。人を蔑み「壁」や「さかい目」を設ける心こそ卑しい。対し「壁」を取り払った心の、なんと広く強いことか▼御書に「石はやけばはいとなる金は・やけば真金となる」(1083ページ)と。困難は真金の人を作り、人生の価値を高める。さあ、きょうも挑戦。勇気を出して、わが人生に黄金の足跡を刻もう。(哉)


2007年4月25日 名字の言 聖教新聞

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