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人の心の痛みを感じ取る力、人の優しさに感謝できる力・・・2007年5月21日 名字の言   

2007年 05月 21日

 雑誌「暮しの手帖」の編集会議が、編集長の花森安治を囲んで行われたときのこと。「母の日」に寄せて、子どもに絵を描かせたら、テレビを見ているお母さんの姿が、一番多かったということが話題に。それをもとに母親像を追うプランがあがった。皆、賛成の雰囲気だった▼花森は言った。その方法はよくない。「子どもたちは、大好きなお母さんの姿を、一枚の絵に一生けんめい描いたのだ。そこには、テレビを見る母親を批判する気持ちは、なかったはずだ。そういう絵を、われわれが母親批判の材料に使うことに、ぼくは反対だ」(酒井寛著『花森安治の仕事』)▼一つの事柄に何を感じたらいいか正解はない。が、少なくとも人を思いやる心で想像力を働かせたら、見えなかった大切なものを、感じ取ることができる。その“感じる心”を養うことが、優しくなるということだと思う▼人の心の痛みを感じ取る力、人の優しさに感謝できる力――ますます必要とされる能力だろう。そして、仏法を実践する私たちは、もう一歩深い優しさを知っている▼人間は皆、仏界という尊い生命を持っているという信念だ。だからこそ戦争を憎み、人を愛する力がわく。最高の優しさとは、平和を築く強さである。(申)

2007年5月21日 名字の言 聖教新聞

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