「中途半端な人間」悪はなさないが善もなさない傍観者・・・2007年12月11日 名字の言
2007年 12月 11日
世界文学の最高峰と評されるダンテの『神曲』。その中にハッとさせられる一節があった
ダンテが師ウェルギリウスと地獄の門をくぐると、そこには嘆きの声を上げる亡者の群れがいた。この人たちは誰か?――ダンテの問いに師は答える。「これこそ、恥もなく、誉もなく、凡凡と世に生きた者たちの、なさけない魂のみじめな姿」(寿岳文章訳)と
悪はなさないが善もなさなかった傍観者をダンテは糾弾した。中途半端に生きた人間は結局、中途半端にしか死ねない。同じ生きるのなら、善をなせ、正義に生きよ!――不屈の詩人の叫びは、時代や宗教の違いを超えて輝きを放つ
人間は、ともすれば困難や労苦のない安逸な世界に憧れる。だが、建設や前進への苦闘なき自己満足の生き方は、いいように見えて真の魂の充足をもたらさない
年末の慌ただしさもあり、多忙な毎日が続く。しかし友のため、広布のための忙しさは、すべてがわが身を飾る福徳となる。偉大なる「建設者」の誇りを胸に本年を総仕上げしたい。(駿)
2007年12月11日 名字の言 聖教新聞
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