「根ふかきときんば枝葉かれず」見えない所での格闘と努力・・・2008年1月10日 名字の言   

2008年 01月 10日

 寒空のもとでも、緑を失わない松の木々。日本三名園の一つ、金沢市の兼六園でも、雪折れを防ぐ「雪吊り」を装って、一層、目を楽しませてくれる

 哲学者の和辻哲郎氏は、美しい松に囲まれて住んでいた。あるとき、砂山が崩れているところで、松の樹の根を見る機会があった。地上にある美しい松とは、ひどく違った姿をしていた

 太いもの、細いものなど無数の根は、戦い、もがき、苦しみ、精いっぱいの努力を尽くしたように枝分かれし、一斉に大地に抱きついていたという。和辻氏は語る。「あの美しい幹も葉も、五月の風に吹かれて飛ぶ緑の花粉も、実はこのような苦労の上にのみ可能なのであった」(『偶像再興・面とペルソナ』講談社)と

 成長とは、単に上へと伸び上がり、手を横に広げるだけではないのだろう。しっかりと大地をつかむ根を持つことにあるのだ。御書にも「根ふかきときんば枝葉かれず」(900ページ)と。同じように、見えない所での格闘と努力こそが、人間をつくっていく

 私たちの“根”とは何か。信心である。確かに、その成長は見えにくいかもしれない。しかし、苦労を糧に鍛え、はぐくみ、人々を守りゆく“大樹”へと、この一年、ともどもに成長していきたい。(申)

2008年1月10日 名字の言 聖教新聞

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