他化自在天(第六天の魔王)「自分さえよければ」傲慢、慢心・・・2008年2月25日 名字の言   

2008年 02月 25日

 食品をはじめ様々な偽装問題が後を絶たない。詰まるところ、そこには消費者よりも自分たちの都合を優先した「自分さえよければ」との思想が見え隠れする

 文豪・吉川英治は、作品で「他の者の幸福の中に、自分の幸福を見出すのでなければ、完全なそして長い人生の果てまでの幸福にはならない」(『大岡越前』)と語っている。いま求められるのは、あらゆる人が、こうした視点に立てる哲学を持ち、行動することではないだろうか

 生命には、自分のことだけを尊ぶ独善の傾向がある。自分以外のすべてを手段として利用しようとするこの傾向性を、仏法では「他化自在天(第六天の魔王)」と喝破する。この魔性を本源的に打ち破ることが、仏法の実践の本義でもある

 池田名誉会長は『プルターク英雄伝』に登場する将軍の没落を通し、その原因を「他者を尊敬できない『傲慢』、他者を大事にできない『慢心』が一凶であった」と語っている。豊かな人生を生きるために、他者への畏敬の念が、いかに重要であるかを指摘したスピーチと言えよう

 御書に「喜とは自他共に喜ぶ事なり」(761ページ)と。私たちの言葉と実践で、“真の喜び”である自他にわたる幸福の輪を、さらに広げていきたい。(道)

2008年2月25日 名字の言 聖教新聞

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