懐かしい故郷の響き「あんまきぃもむなす」そこに込められた真心・・・2009年3月11日 名字の言   

2009年 03月 11日

 青森県を訪れた際、馬淵川を渡った。「まぶち」ではなく、「まべち」が正式名称とのこと。諸説はあろうが、住む人の川に対する親しみが伝わってくるようで、響きが心地よい

 「日本で一番美しい言葉は東北弁だと思う。あのやわらかな響きが標準語だったら、日本におけるオペラと詩劇の完成は一世紀早まっただろう」。劇団四季を創設した浅利慶太氏が、師匠・加藤道夫氏の言葉と紹介している(『時の光の中で』)。東北に限らず、方言には心に染み入るぬくもりがある

 岩手を離れ、首都圏で学生時代を送った男子部員。家族がつましい暮らしから捻出した学費だけに、勉学で成果を挙げようと意気込む。気負い過ぎて空転の日々。周囲が自分よりはるかに優秀に見え、焦る。体も壊した

 そんな折、一通の手紙が。純真な信仰を貫く祖母からだった。「あんまきぃもむなす(あまり、気をもむな)。おめさんには信心がある。おらも毎日祈ってる」。懐かしい故郷の響きはもちろん、そこに込められた真心が、浮足立った自分を原点に引き戻してくれた。彼の努力は、博士号取得に結実する

 心を磨き抜いた人の言葉が相手の心を打ち、自他共の幸福への原動力となる。その信念を忘れず、鍛錬の日々をと誓う。(城)

2009年3月11日 名字の言 聖教新聞

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