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“同苦する”という行為は、言葉で言うほど容易ではない・・・2010年2月23日 名字の言   

2010年 02月 23日

 「医は仁術なり」と、貝原益軒が『養生訓』に謳ったのは江戸時代。西洋近代医学が取り入れられた後も、この思想は、わが国の医療の基本姿勢として、誇り高く受け継がれてきた

 だが昨今、安心・安全が求められている医療の現場で、痛ましい事故が相次いでいる。本来、不安で押しつぶされそうな患者に励ましを送り、生きる力を与えていくことが医療の道だ。ことは医療関係者だけではない。「仁術」の語に込められた人間への温かい眼差しは今、社会全体が必要としているのではないか

 日々、訪問激励に徹する壮年部のリーダーが語っていた。「病気で悩む同志がいれば、まず足を運び話を聞きます。家に帰り、相手の身になって祈る時、初めて苦悩の一端がわかります」と。“同苦する”という行為は、言葉で言うほど容易ではない。繰り返し行動を続けて、やっと身につくものだ

 文豪・ゲーテも綴っている。「わが身のことばかり心にかけて、他人といっしょに苦しんだり楽しんだりするすべを知らず、また、しようという気をおこさないでは、立派な人といわれましょうか?」(佐藤通次訳『ヘルマンとドロテーア』岩波文庫)

 同苦と励ましに徹する創価の友の実践が、一段と光る時代である。(立)

2010年2月23日 名字の言 聖教新聞

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