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「人生、意気に感ず」人間としての信頼感であり安心感・・・2007年5月8日 名字の言   

2007年 05月 08日

 中国史上の名君とされる唐の2代皇帝・李世民(太宗)。臣下との政治問答を収めた『貞観政要』は、帝王学の教科書として後世の人々に読み継がれてきた。日蓮大聖人も座右に置かれ、流罪地の佐渡へ同書を送付するよう門下に依頼している(御書961ページ)▼太宗が希代の名君と讃えられた理由について、作家の陳舜臣氏は『小説十八史略』で、(1)部下の諫言を良く聞いたこと(2)部下の欠点ではなく長所に注目し、それを生かしたことを挙げている▼太宗は、ともに戦った兵士を最大に大切にするリーダーでもあった。戦没者のため各地に仏教寺院を建立し、遺族を手厚く遇した。高句麗遠征の後の慰霊祭では自ら祭文を作り、それを読み泣いたという(同書)▼「人生、意気に感ず」という。理想や理屈も重要だ。しかし最後に人の心を突き動かすのは、同じ人間としての信頼感であり安心感である。「自分のことを大切にしてくれる」「よく分かってくれる」。そういう人と一緒なら、人間は頑張れるのだ▼職場や学会の組織も同じであろう。とりわけ大変な戦いに臨む時こそ「一人を大切にする」中心者の姿勢が重要になる。どんな大事業も、その成否の根幹は人の振る舞いにある――この一点を心に刻み進みたい。(駿)

2007年5月8日 名字の言 聖教新聞

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